カウンセリングを受けてみたいとは思うけれど、
そもそも、カウンセリングって何をするものなんですか?
これは、本当によくいただくお問い合わせで、
カウンセリングが、少しずつ身近になってきた昨今ではありますが、
そもそも、カウンセリング自体に興味は持っていただけても、
実際に何をするのか分からなくて不安…
という方はとても多くおられます。
カウンセリングは、心理療法とも呼ばれていて、
科学的根拠に基づいた心理検査や療法を基に、
クライエント様それぞれに応じて、
今現在何が必要なのかを、クライエント様と一緒に考えていきます。
カウンセラーの持つ専門的な知識を提供することにより、
対話を軸に問題解決を見いだしていきます。
心の問題は、
実はご自身の中に答えは存在しているのですが、
絡みあってしまったり、
思い込みが発生してしまったり…
何らかの事情で、
本来たどり着けるはずの答えに進めなくなってしまっています。
そんな時、
そのあまりの問題の負荷から、
ご自身が本来求めていない方向へ進んでいってしまうことがあります。
おそらくそれが、心を苦しめている大きな問題かと思います。
この事を説明するのに、よく使わせていただいている例えなのですが、
ご自身の問題について息詰まってしまっている時は、
手探りで、目をつぶったまま引き出しの中を片付けているような状態と同じです。
見えない頭の中、心の中を、
手探りだけで片づけている様なものなんですね。
これを、
問題の、優先順位の高いものから少しずつ取り上げ、
目に見えるような状態にしながら、
絡まった糸をほぐして、
しかるべく場所に戻していきます。
セルフカウンセリングと言って、
ご自身のみで同じ事をすることも可能なのですが、
それには少しコツがいることです。
一連のカウンセリングが終了し、
ご自身でその後を管理されていく時には、
セルフカウンセリングのような事ができるようになっておられるように思います(^^*)
カウンセリングの標準的な流れは、
1回目。
初回カウンセリングでは、
今苦痛に思っておられる事、
解決したい問題について、
経過をカウンセラーに伝えていただきます。
初回は長めにお時間を取って、
問題の概要を掴むことに徹しますが、
ほとんどのケースの場合、
初回では話しきることはできません。
2回目。
クライエント様が、前回、言いたりなかったことを、更にカウンセラーに伝えます。
解決していきたい問題は何かを、
共に見定めていきます。
3回目。
さらにさらに言いたいことを概ね話していきます。
カウンセラーは、さらにお話を伺っていきます。
4回目、5回目と、場合によってはまだ話が続くこともあるほどで、
クライエント様にとっては、
ご自身の問題について、今、向き合って解決に向かっている充実感と共に、
ご自身の深い部分に進んでいる時でもあり、
苦しい時でもあります。
解決したい問題はなんなのか、
なかなか核にたどり着けず、
ほとんど同じようなカウンセリングが続くこともあり、
「本当に、カウンセリングは、私の役に立つのだろうか?」
と迷ったりする人も、少なくありません。
回を重ねていくうちに、
表面的な話から、だんだんと、より深い話をするようにもなってきます。
話も深くなっていき、
問題点の核にも触れてくると、
このころから、「カウンセリングらしくなってきた」と感じられるかもしれません。
さらに、少しずつ深い洞察・気付きが生まれ始めます。
徐々に問題解決や自己コントロールにもコツを掴めてくるようになり、
実際にご自身で、問題解決する実践も始まってきます。
ご自身の取り組みも多くなり、
問題解決にも取り組み、ご自身でのコントロールが可能になってくると、
一度カウンセリングを終結したり、
カウンセリングの頻度を変えたりしながら様子を見ていきます。
これを繰り返しながら、
徐々に徐々に、ご自身のコントロールのコツを見いだしていかれているようです。
大まかにお伝えしましたが、
この流れは、あくまで一般的なお話で、
クライエント様それぞれで、本当に何通りにも違います。
回数もスピードもまったく違い、
一度だけで終わるようなケースもあれば、
同じ内容で長い…と言うケースももちろんあります。
それは、一度だけだったから良い
というわけでも、
長く続いているから重い…
というわけでもありません。
簡単な問題こそ、根が深いこともありますし、
重い問題だからこそ、
向きさえ変わればあっさり解決するということもあります。
一番大事なことは、
クライエント様が、ご自身の問題を解決しようという意志と、
カウンセラーとの信頼関係が出来ているかということです。
カウンセリングでは、
ご自身の問題について、
カウンセラーがそのお手伝いをしていくことです。
あくまで解決するのはご自身です。
カウンセラーは、答えを出すための、専門的なお手伝いは出来ても、
クライエント様の問題を、代わりに解決することはできません。
アクセルを踏み、ハンドルを操作するのは、
あくまでクライエント様 本人であるからです。
なので、
カウンセリングが、『心の問題を治す』とお考えの場合には、
少し違う…ということになります。
心理カウンセリングでは、
お薬や、手術のような治療ではなく、
ご自身で解決できるように補佐する役割といえるんですね(´- `*)
カウンセリングが始まり、
なにか分からない事や、ご質問などあれば、
いつでも遠慮なくおっしゃってくださいね。