精神科や心療内科に行くのが怖いので、カウンセリングだけでなんとかできますか?
意を決して、心の問題に取り組もうと思うのですが、
心療内科(精神科)が、何だか怖いです。
カウンセリングだけでなんとかすることはできないのでしょうか?
これもとてもよくいただく質問です。
心の問題について、なかなか1歩踏み出せなかったけれど、
そうもいっていられないほど、
不安、恐怖感、苦しさや、自分でどうにもできない症状が出てきた…
でも、心療内科、精神科は、
なんだか、自分を乗っ取られてしまうような気がして怖い。
心の問題って、なんだか、だまされてしまいそう…
薬を使うこと自体も怖い…
それでも、背に腹を変えられない状況まで来ている…
どうしたらいいんだろう…
これらは、心の問題に踏み出す最初の関門かもしれませんね。
まず初めに、カウンセリングだけでも可能なのかどうか…。
結論から先に申し上げれば、
カウンセリングのみで取り扱うことが可能なのは、
精神科領域、または、心療内科領域で、
投薬が必要である病名がつくレベルかどうか…が境界であると考えられます。
それには、
まずこの、精神科、心療内科、カウンセリングルームなどの開業心理療法施設のちがいから説明していきますね。
まず、ざっくりと、まとめてみますね。
【それぞれの特徴】
精神科
・医師が治療する。
・投薬治療が主。
・精神疾患が対象。(うつ、統合失調症など。)
心療内科
・医師が治療する。
・投薬治療が主。
・ストレスを原因とする心身症が対象。
(胃潰瘍、ストレス性の気管支喘息、高血圧など体の症状。)
上記2つの診療科は、主に『医療機関』で、主に病院などです。
カウンセリング
・カウンセリングはカウンセラーが行う。(医師が行う場合もあるが、医師でなくても可)
・投薬は行わず、心理療法が主。
・問題解決のための相談援助活動として様々な心理技法を用いる。
・日常の小さな悩みごとから大きなものまで悩み全般に対応。
カウンセリングは、個別のルームのみなどの開業でも行っています。
おおきな区分はこのような感じかと思います。
カウンセリングルームは、カウンセリングのみを主に加療していきますので、
あくまで、簡単に分けるとすれば、
投薬が必要か否かが、分かれ目になると考えていただくと分かりやすいと思います。
ひとつずつ、説明していきますね。
まず、資格の違いについて。
精神科医師は医師国家資格を持ち、
診断や薬物療法を担当します。
また医師が行う心理療法のことを精神療法といいます。
医師の治療は医療保険が適応になります。
当ルームでのカウンリングは、
看護師資格(精神科担当歴・医療安全および医療相談資格認定あり)と、
精神・心理領域を修了し、
NPOなどのカウンセラー資格認定を受けたカウンセラーがカウンセリングをさせていただきます。
他のカウンセリングルームなどでのカウンセラーも、
ほぼ同じ立ち位置であることと思います。
カウンセラーは、臨床心理士であれ、現在の日本の法では(H29年現在)国家資格ではなく、カウンセリングに、基本的に医療保険の適応はありません。
また、臨床心理士やカウンセラーは、診断を行う資格もありません。
なので、身体の内側からしっかりと加療していく必要のある、
『投薬による治療』が必要な状態は、
カウンセリングのみでは軽快は難しいということになります。
この違いが大きな違いと言っていいと思います。
カウンセリングでは、基本的に、
指示や治療よりも、相談者の話をしっかり聞いて、
どうしたいのか、どうなりたいのかを設定したうえで、一緒にその目標に向かっていく関わりをします。
その際も、あくまでクライエント様が自らの力で達成ができるよう、過度なお手伝いはせず、
その人だけの解決方法を探すサポート役といったスタンスです。
カウンセリングは、心療内科や精神科でも行っています。
当ルームを選択されたクライエント様が、
当ルームのカウンセラー・看護師がカウンセリングを行った結果、
心療内科や精神科の診療により、投薬も視野に治療を受けられた方がいいものと判断した場合は、
クライエント様にご提案させていただくこともあります。
よく耳にするお声に、
この、
『心療内科や精神科にかかることが怖い』
『薬を飲むのが怖い』
というお声ですが…
本当に多いと感じます…。
それだけ、
精神科、心療内科への負のイメージが強いのだなという、
根の深さを感じますし、
または、近年の、犯罪傾向を耳にされて不安…ということも手伝っているのだと思います。
本来、きちんと治療を受けることが望ましい方々が、
こういった負のイメージにさらされ、適切な治療を受けられずにいることは、
とても悲しいことです…。
治療を受けることに、悩まなければいけないことは、
どれだけお辛い事か…。
ここ数年で、
精神分野、心理分野、
本当によく発展してきました。
私が心理の道を目指したのは、中学の頃だったんですが、
その頃はまだ、心理カウンセラーはさほど有名ではなく、
まだまだ眉唾ものというか、
変なひとたち、きちがい…
そういった見方が強かった時代でした。
うつ病や、発達障害、精神疾患も、理解はぜんぜんで、
仮病と思われたり、心の問題を抱えるというだけで、
まるで犯罪者のように扱われることも少なくありませんでした。
理由の不明なものはほとんど、
『自律神経失調症』と片付けられた…。
そんな経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここ数年、理解が進んだとはいえ、
その兆候がすべてなくなったとは言えません。
まだまだ、誤解や偏見があることも事実です。
でも、10年、20年、30年前は、もっともっとひどかった…。
それが、現代では、
ADHDをはじめとする、発達障害や脳の器質的問題が、
どんどん解明されてきています。
正直、私から見ると、まだまだ足りないと思えてしまう部分も少なくありません。
現に、
(※共感覚、HSPは、今回は多くを取り上げず、wikiさんのリンクに頼らせてもらっちゃいますね(-"-;A リンク貼っておきます)
日常生活に支障が少ない分野は、研究が進み切れていない分野もあるからです。
支障がある分野から研究は進み、
どうしても、一見、さほど困るように認知されていない分野は、研究は滞りがちです。
事実、感じすぎてしまう…などは、うつとの関連性が解明され始めたのも、
割と最近のことのようです。
それでもね、
進んでいるなぁ…とは感じるんです。
すみません…まわりくどいですね…
なんでこんな回りくどいこと、くどくど説明しているのかというと…
理解されなくても、それは確実にそこにあるなら、
ある…で、いいんじゃないかな…
と、いうことだからなんです。
疾患として、名前はつかなくても、
逆に、
病気という名前がついてしまったとしても…
苦しいと感じていることは、事実苦しいし、
見えてしまうものは、事実見えてしまいます。
心療内科や精神科などに行ってすら、
それでも理由が見つからず、
それでも前に進むしかない状況を強いられることも、
現在の現場では少なくありません。
苦しいかな、現代での、今現在の時点までの限界であったりもします。
でも、
だからといって、心療内科で発見されなかったから、
それが嘘なわけでも、苦しくないわけでもないわけです。
逆に、
精神科にかかっている自分を、周囲にどう捉えられたとしても、
実際、治療をした方がいい状況がそこにあるなら、やはり、治療を受けた方がいいわけです。
現に、日常生活に支障があるから、門をたたいた…。
あなたに非があったからでも、
病名が付かなければ認められないわけでもありません。
病名が付いたから、あなたが変わるわけでもありません。
病気でなくても、別にいいんです。
逆に、
病気であっても、あなたはあなたです。
私の父は、
アルコール依存症でした。
私が心理カウンセラーを志したのは、そういった理由からが原点でした。
幼少期から、心理面のフォローの必要性を感じながら育ち、
目の前で、
心理の問題と向き合うということの難しさ、
社会生活との付き合い方の難しさ、
世間一般とのずれ、
自分の苦しい心と向き合うことの苦しさ、
心理面の問題を抱える家族成員がいる家庭が、他の家族成員にどういった影響が出てくるか、
そんなことを痛感しながら育ちました。
また、
現在、クライエント様と向き合いながら、
まだまだ世間一般に、認知され切れていない現実も感じています。
そのことを、大きな大きな前提に、
心からお伝えしたいのは、
世間一般が認知していなくとも、
心の問題を抱えていることに、どうかご自分を卑下しないでほしい…
ということなんです。
研究が進み切っていない分野だけに、
まだまだ理解されない場面も、歩くたびにぶつかるような状態かもしれません。
でも、
だから、『悪い』ということではけしてありません。
あなたが
あなたであるだけです。
自分が自分であることに、
悪いことなどけしてありません。
自分以上になる必要もなければ、
自分以下になる必要もありません。
そのままで、いいんです。
あなただから、いいんです。
うつがなおれば?
文字に色がついていなければ?
誰かの感情を感じすぎなければ?
人が聞こえないような音を感じてしまわなければ?
~がない自分になれば、よくなる…、
そうではないんです。
あなたは、あなたであるために生まれ、
幸せになるために生まれたのであって、
あなたでなくなることを前提に生きるのではありません。
そのまま、以上でも以下でもない、あなたが、
どう幸せになっていくか、
その過程が、生きるということです。
常に、『途中』です。
まちがっても、
不安になるから、考えすぎてしまうから、心が弱いわけでもありません。
逆に、弱いことは悪ではありません。
なにかの原因があって、そうなっている結果が起こっているだけの話です。
あなたが意味もなく苦しくなっているわけではありませんし、
意味もなく、混乱してるわけでもない。
自分でも分からなくなっているかもしれないけれど、
何かの『理由』があって、そのことが起こっているだけのことなんです。
なので、
どうかどうか、
幸せになることを、やめないでほしい…。
幸せになれないと、決めないでほしい…。
あなたは、あなたのままで、
そのままで幸せに進んでいます。
投薬は、
怖いかもしれません。
怖いとお感じなのに、
怖くないと思えというほうが土台無理かと思うんです。
ですが、
もし、それが、きちんと治療する必要があり、
そのために、前進するために必要と理解できたら、
きちんと服用し、治療していくということも、していってみてもいいのではないでしょうか。
そのうえで、病状や症状が安定し、
医師と相談のうえ、病院での治療をお休みしてもいい日が来ることだってあります。
多くの方が、薬による治療をきちんとされた後、
減薬していきます。
または薬が必要なくなることもあり、
カウンセリングのみで可能になる…ということもあります。
それは、きちんと治療に専念し、
ご自身の病気と向き合われた先に出てくる未来です。
受診やお薬は怖いかもしれませんが、
その怖いお気持を、医師に伝えるということは、
やってみる価値はあります。
どうか、病院や投薬を怖がり過ぎないでみてください。
怖いお気持は怖い…
その気持ちを持ったまま、
医師にそのまま伝えてみてくださいね。
もちろん、病院や医師が合わないと感じたら、
変更してみてもかまいません。
(その場合、薬の自己コントロールはとても危険です。
お薬を自己中断せずに、薬を服用を続けたまま、
別の医師に相談してみてくださいね。)
もちろん、CLOVER.でのカウンセリング、
いつでもお待ちしています(^-^)
ご予約・お問い合わせはコチラから